「バンド・エイド」フォー・ダルフール〜音楽と国際協力

1980年代半ばにアフリカの飢餓救済活動のためのチャリティー・プロジェクト「バンド・エイド」が復活。正確には新しいメンバーを加えての再結成ですが、当時のヒットソング「Do They Know its X'mas?」の2004年バージョンを来月レコーディングするそうです。

ボブ・ゲルドフが呼びかけ、ポール・マッカートニー(ビートルズ)やボノ(U2)、またフィル・コリンズデヴィッド・ボウイカルチャー・クラブなどが加わったのが、84年当時のメンバーでした。エチオピアを中心としたアフリカの飢餓救済プロジェクトであったバンド・エイドは、マイケル・ジャクソンなどによりアメリカで「USAフォー・アメリカ」の結成、そして「We Are The World」のヒットに繋がりました。またその後1985年7月に両者は共にロンドンとフィラデルフィアで「ライヴ・エイド」を開催しました。

新しい「バンド・エイド」は、メンバーにコールドプレイやダークネス、ロビー・ウィリアムズなどが参加する予定だそうで、イギリスで売れないはずはない!という布陣になってますね。

バンド・エイドの曲の邦訳は言わずもがな「彼らはクリスマスなのを知っているだろうか?」ということです。「クリスマスというキリスト教色が強いものをアラブ系民兵と土着宗教&キリスト教徒との争いに対して出されても!」という意見もあるでしょうが、スーダンで起こっていることを欧州の人々や、世界中の洋楽ファンに知ってもらうという意味では非常に意味のあることだろうと思います。

ちなみにアメリカの大統領選挙もそうですが、海外でのこうしたアーティストの動きと比べて、日本ではなかなかそうも行かない状況が続いています。なかでもミスチルの桜井やグレイのタクローなどの環境問題への取り組みは異端とも見られがちです。ただ、環境問題という政府や自治体と一歩間をおいた第2世代の邦楽アーティストから、くるりやシロップ16gのように、こうした世界の動きに敏感に自らの音楽制作にも反映させている第3世代ともいえる若いアーティストが出てきていること、そしてそれを支持するリスナーが徐々に増えてきたことは素敵なことだと思います。そして、それは、こうした取り組みを行うアーティストの第1世代と言える坂本龍一など、先見性のある国際的な視野を持つ先人が居たことも大いに関係しているだろうと思います。

皆さんは、こうした動きにアーティスト、特にミュージシャンが関わるということにどう思われますか?