2004-10-01から1ヶ月間の記事一覧

言葉を理解できない有識者たち

とある秋の日の会話。○:教育委員会としては、本当にご苦労様です。 ■:はい、一生懸命頑張っております。 ○:どうですか。 ■:日本中の学校に国旗を上げて国歌を斉唱させるというのが私の仕事でございます。 ○:ああそうですか。 ■:今頑張っております。 ○…

人質事件を巡って

今日夕方の福岡市天神での街頭アピールには結局仕事の都合で間に合わなかったのですが、同じNGOで活動している人がハンストをやっているところに少し顔を出しました。彼女の頑張りを認めないわけでは全くないのですが、どうしても彼女の周りを歩く人たちのア…

アンジェリーナ・ジョリーが向かい合ったスーダン

今週半ば、雑誌『エスクワイア』の読者投票で「最もセクシーな女性」として選ばれた(記事はこちら)、映画「トゥームレイダー」などで知られる女優のアンジェリーナ・ジョリー。彼女がスーダンのダルフール地域を訪れたそうです。彼女は「信じられないほど…

国際機関の動き

スーダン、ダルフール地域で起こっている人道危機について討議するため、国連安保理は11月18-19日にケニア・ナイロビで特別会合をすることを決めたといいます。また国連食糧関連人権委員会が国連に提出した報告書の中で北朝鮮、キューバ、パレスチナと並んで…

ODAと新潟中越地震

スーダン、ダルフール地方の避難民ら200万人に対して、世界食糧計画(WFP)は、今年末までに提供したいと事務局長が話したそうです。ダルフールでは以前として民兵などの攻撃によって治安が不安定になっているということで、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)が…

遺伝子組み換え作物(GMO)を巡る歴史の繰り返し

先週、HOTWIRED JAPANに2日続けて、医薬品用の遺伝子組み換え作物についての記事が掲載されていました(こちらが1回目の記事)。アフリカでも多く栽培されている商品・換金作物であるタバコの葉を使って遺伝子組み換えを行い、HIVや結核の特効薬を作ること…

温暖化カギ握るロシアと米国の共通点

先日、地球温暖化を巡る京都議定書に参加することを表明したロシアですが、批准法を可決するにあたって、議定書対象期間(2008〜2012年)は参加するものの、その後は参加するか否かの判断を留保するという付帯条件を付けていることが報道されました。ロシア…

自分の"顔"で国際協力!

今月頭に東京、日比谷公園で行われた国際協力フェスティバルに参加したのですが、初日の仕事を終えて、会場をプラプラ歩いていると、知り合いに捕まってしまいました。テントの1/4のわずかなスペースで出展しているNGO「オックスファム・ジャパン」のブース…

「バンド・エイド」フォー・ダルフール〜音楽と国際協力

1980年代半ばにアフリカの飢餓救済活動のためのチャリティー・プロジェクト「バンド・エイド」が復活。正確には新しいメンバーを加えての再結成ですが、当時のヒットソング「Do They Know its X'mas?」の2004年バージョンを来月レコーディングするそうです。…

氷河が溶けてお金が回る

アジア高山の氷河が溶けている。中国北西部の氷河を調査に同行した記者がそうルポタージュしています(毎日新聞記事)。氷の厚さが薄くなり、夏には末端だけ溶け出していたところが、頂上も含めて全体が一気に溶けているそうです。1975-85年に57cm減っただけ…

深海の環境を守れ!

今から30年前、ストックホルムで地球環境に関する国際会議、国連人間環境会議が開かれました。レイチェル・カーソンの『沈黙の春』が発表されたのもそのころ。『宇宙船地球号』なる言葉も生まれました。先進国は、第二次世界大戦後の復興が落ち着き、自然環…

NGO職員、イラクで誘拐される

4月に邦人拘束事件で揺れたこの国もいつの間にかそのことは忘れ去られようとしているように思います。しかし、言うまでもなくイラクでの混乱は続き、今度は人道援助活動をしている国際NGO「ケア・インターナショナル」の女性職員が誘拐されたという情報があ…

いい加減な大人たち

(財)日本原子力文化振興財団が作成した小冊子『劣化ウラン弾による環境影響−IAEAとUNEPの報告から』のなかで、劣化らウラン、また劣化ウラン弾について誤った記述があったことが報道されています(こちらから冊子のPDFファイルでダウンロードできます…注PDF…

アフリカの5ヶ国がダルフール紛争への国際社会の介入に反対

リビアで開かれた、スーダン・リビア・エジプト・チャド・ナイジェリアによる首脳会議で、外国勢力のスーダン・ダルフール地域で起こっている紛争への介入に反対する共同声明を発表されました。首脳たちは「純粋にアフリカの問題であり、外国が介入すべきで…

今日は久しぶりに他団体の講座に参加しました。JVC九州ネットワークの主催で、日本国際ボランティアセンター(JVC)カンボジアの方が講師をされた「カンボジアの開発と持続可能な農業」。詳しくは僕の別ブログ『大学院生のNGO/NPO日誌』を参照してもら…

"貧困"をどう捉えるか?

NGO……というより、国際協力やNGO活動に関わりたいと思う人たちの多くは、支援する対象が「貧しい生活を送っているから」という理由である場合が多いように思います。現実に関わってみて、そうした思いが変わるということはよくあることで、実際に関わらない…

過去最高の電力供給量と原発のこと

電気事業連合会は15日に今年の4月から9月の発受電電力量(全国電力会社の供給総量)が、過去最高(前年度比5.3%増の4783億kw/時)を記録したと発表しました(こちらに速報のプレスリリース)。なかでも7月は単月の過去最高だそうで、記録的な今年の猛暑…

アフリカの選択

世界保健機関(WHO)は、ダルフール紛争@スーダンの避難民の死者数が累計7万人に達することを発表しました。とりわけ5歳以下の子どもが多く、この数字に戦闘や襲撃による死者数5万人を合わせると、12万人の死者が出たということになります。避難民への対応…

あなたは普通ですか?

「普通」という言葉は、昔と比べて随分と使用頻度が高いと思うんです。普段の生活の中でもそうだし、NGOやNPOに関わっていても耳にすることが多いなぁという気がします。その言葉は、「みんなと一緒だよ」という意味合いを自分の行動に持たせるために使われ…

難民キャンプ・ルポと「無視しないこと」

先月半ばぐらいから、日本のメディア関係者も現地入りしているスーダンのダルフール地方と、隣接するチャド東部。毎日新聞に記者のルポタージュが掲載されています。ルポによると、8月下旬くらいからずっと報道されてきたスーダン国内外での難民へのアラブ…

NGOスタッフの地雷犠牲者

先日の日記でイラクに未だ25000発の地雷が遺されているというブログについて書きましたが、紛争が続くスーダンのダルフール地方もまた、地雷による被害者が相次いでいます。ダルフール地方のウムンバル(Ummbaru)近郊で、国際NGO「セーブ・ザ・チルドレン」の…

イラクには地雷が……

イラク暫定政府計画省地雷除去当局の報告書で、イラク国内に埋設されたままの地雷が2500万個以上に及ぶことが明らかになったといいます。80年代以降、イラン・イラク戦争や湾岸戦争など、たびたび戦火に置かれていたイラクには、多くの地雷が未だに眠り続け…

援助政策へのアジアの視点

明日…いやもう今日か…のイベントを前に書き忘れていたので。今回、9日の東京、また11日の福岡・京都で行われるODA50年を考えるシンポジウムが開かれるにあたって、「リアリティ・オブ・エイド(Reality of Aid)」(事務局マニラ)のメンバーを中心として、ア…

ベトナム重視のODA

明日、福岡、京都でそれぞれイベントが行われることは前のブログで紹介した通りですが(2つ下のブログです)、現在行われているアジア欧州会議(ASEM)@ハノイのあと、ベトナムのファン・バン・カイ首相との会談で、日本のODAがベトナムを重視していくとい…

今年は米の年って知ってます?

今年は国際コメ年だ……ということは、案外知られていないんじゃないでしょうか?この「国際○○年」というのは色々あって、例えば去年は「国際淡水年」でした。3月に京都で「世界水フォーラム」が開かれたということも関係あります。この国際年は、国連で決め…

50年の節目に考える…

前にもブログの記事として書きましたが、今年で日本の政府開発援助(ODA)は50年を迎えます。外務省を初めとして、50年という区切りを持って、減り続けている予算獲得のためか、ODAについての喧伝が行われていますが(笑)、こうした情報がたくさん入ってく…

アフリカ女性初!のノーベル平和賞

今年のノーベル平和賞が決定しました。受賞したのはアフリカ・ケニアの環境NGO「グリーン・ベルト・ムーヴメント」のワンガリ・マータイさん。1977年に設立した同団体で活動を始め、86年にはアフリカ各国へと環境活動を広げるネットワークを設立しました。植…

英首相、スーダン政府へ5項目の要求

スーダンを訪問しているブレア首相は、バシル大統領に対して、国際社会はダルフールでの暴力が終結して、包括的な和平交渉が成立するまで生還することはないということを伝えました。 その上で、以下の5項目の要求を行いました。 (1)アフリカ連合の停戦監視…

イラクには大量破壊兵器はなかった!

イラクでの大量破壊兵器の存在に関して調査をしていたアメリカの調査団が報告書を発表。2003年のイラク「戦争」開戦時には、イラクに大量破壊兵器は存在しなかったことをまとめました。同時に核兵器計画が進行していた事実もなかったとしています。生物化学…

英首相、スーダン訪問から見えること

ブレア英首相がスーダンを訪問した。訪問した理由はもちろん、西部ダルフール地方で起こっている紛争について政府と協議するため。スーダンを訪れた要人としては最高レベルとなるといいます。イギリスはアメリカと共に国連決議に関わってきたものの、アメリ…