情報公開〜イラクでの虐待事件を巡って

アブグレイブ刑務所でのイラク人への米軍兵士による虐待が話題になったのが今年の4月終わり。その後も米軍によるイラク人の虐待がいくつも報じられていますが、アメリカの人権擁護機関である「アメリカ市民自由連合(American Civil Liberties Union:ACLU)」は14日に情報公開法で手に入れた米兵の虐待事件について公表しました。

このなかでACLUは、米兵によるイラク人への拷問が広範囲であることを伝えています。そのなかでも、頭に銃を突きつけた状態で写真を撮ったり、少年達に跪かせて銃で処刑の真似をしたり、変圧器で拘置者に衝撃を加え「ダンス」をさせたりというようなことが明らかになっています。

軍法会議の中で明らかになっているなかで、更に公開された文書(これもこちらに一覧があります)は、実際にイラクで起きたことのほんのわずかなものでしょう。戦場でなくても以上事件が起こる昨今に、戦場で何が起こっているか?ということを創造することすら難しいのかもしれません。ほんのその一部であることを考えながら、このサイトにあるPDFドキュメントをダウンロードしてみてみると(もちろん、いくつかに過ぎないのですが)黒塗りされた氏名などがリアルで逆にヒシヒシとそのことが伝わってくるような気がします。

こうしたものをしっかりと公開できるアメリカやそれを公開請求して公にすることができるACLUなどのNGOの存在をみてみると、腐ってもアメリカ…というか、日本でまだまだできることはたくさんあると強く思うのです。