たすけあい募金〜募金と国際協力

先週末に佐賀に行く際に博多駅に行くと、駅前には同じジャンパーを着た人たちが「歳末たすけあい運動」と称した募金活動を行っていました。佐賀駅に降り立って外にでると、そこには「海外たすけあい義援金」の募金活動を行っていました。

「歳末たすけあい運動」は1959年に赤い羽根共同募金の一環として始まったもので、10月1か月であった共同募金運動が、3か月となり、この歳末時期にあたるものを全国の市町村社会福祉協議会などが主体となって行ってきたものです。募金額は1996年をピークにその後だんだんと減り続けており64億円程度の募金があります。約3割強が高齢者福祉に使われています。(社会福祉法第10章第3節により規定されています。)

一方、「海外たすけあい義援金」は世界各地の紛争や自然災害、飢餓、病気疾病などに対する海外への人道援助に使われています。1983年のテレビ放送開始 30周年+国際赤十字誕生120周年事業として始まったこれは、今年で22回目を迎えます。こちらは、「歳末たすけあい運動」とは異なり僅かながら金額がアップし、昨年度は総額8億5千万円弱が集まったそうで、日本赤十字社を通して、国際救援(アフリカのエイズ支援やイラン南東部地震など)に6億円弱が使われ(しかし、そのなかで1億円は赤十字連盟への支援金)、また開発協力への援助として保健医療・災害対策・地域協力に2億円余りが用いられています。今年の「海外たすけあい義援金」は昨年に引き続いてイラン南東部地震の復興支援やエイズ支援に加えて、スーダン難民への緊急支援にもあてられる予定となっているようです。

「募金をする」というのも市民社会を形作る立派な参画方法だと思います。それぞれができる形でこうしたものに参加すればよいと思うので、募金をする方でも、実際に現場で働く方でも関わることは大切なことだと思います。しかしもし募金をする理由が「手軽だから」と思うのであれば辞めた方がいいかもしれません。そのお金がどのように使われ、どのようなことを生み出したのか?ということを考えることが何より必要で、それを知ることが大切なことだと思うからです。

各個の責任をそれぞれの形で受け入れること。それが積み重なることで素敵な社会が作れるのだと思います。募金は大事。ただ、それがどのように使われているのかを知ることはもっと大事ですね。