インドシナ東西回廊にODAを60億円供与表明
メコン流域4カ国に60億円 外相会議でODA供与表明(共同通信)
カンボジア国道1号線改修事業(JICA・日本政府助成区間)(メコンウォッチ)
「インドシナ半島を横断する幹線道路整備などを目的に、ベトナムとカンボジア、ラオス、ミャンマーのメコン川流域の4カ国に、総額約60億円の政府開発援助(ODA)を供与する方針を固めた」との記事。「インドシナ東西回廊」を対象としたもので日本企業の経済進出のための基盤整備が目的だと記事では説明している。
この東西回廊では、ホーチミンとプノンペンを結ぶ道路の内、カンボジア側のいわゆる「国道一号線」と呼ばれる地域の住民移転に大きな問題があることが、NGOから報告されている(上記リンク、メコンウォッチ)。カンボジア国内の国道一号線の内、ベトナム側をアジア開発銀行(ADB)が、プノンペン寄りを日本のODAが対象として支援しているが、JICAの調査の段階から不十分で問題が多いことが明らかになっている。しかもそれはすでにADBが同じ問題に直面していることがわかった後にもかかわらず、同じ失敗を繰り返している。
ODAによる援助がもたらす弊害もあわせてきちんとチェックするしくみがなければ、いくらODAを増やしても仕方がない。日本企業にとっては便利であっても、そこに住む住民にとってはありがた迷惑な援助である。