『20世紀少年』で国際協力!

昨日のブログに書いたスーダンの学習会が終了。結構、作った参考資料が好評で一安心……して、帰りに買った漫画雑誌を読みつつこんな時間。画像の通り、『週刊スピリッツ』を読んでたんですけど、『20世紀少年―本格科学冒険漫画 (16) (ビッグコミックス)』にドキドキワクワク。最近、漫画を惰性で読んでいたんだなーってことを改めて感じながらこれを読んでました。うーむ、単行本も買うか?!

ネタばらしにならない程度に…というのを一応頭に入れておきつつ書くんですけど(まぁ、守られないと思いますのでご容赦)、今号の台詞の中でカンナが言う言葉が妙に頭に残る。それは、仲間たちを前に自分がその場を離れることに触れて、「それまでみんな…絶対ムチャしないで/命が危ないと思ったら…一目散に逃げて/たのむからみんな…死なないで……」と。

前のブログで、鶴見俊輔らの本『戦争が遺したもの』を触れたんですが、あの中で鶴見俊輔が60-70年代の学生運動、特に仲間同士でやり合った内ゲバのことをあげて、仲間を殺し合うくらいだったら逃げろ、大義というような抽象的なもので決断すべきじゃないということを言っていたことをふと思い出したんですね。

この間、本屋さんで『アマチュアはイラクに入るな―プロのNGOが紛争地でやっていること』(吉田鈴香著)という本をパラパラとめくりながらも思ったんですけど、本当に必要だと思うことを不得手なりにもしっかりやること、で、いよいよ危なくなったら「逃げる」という決断をすること、がまたNGO・国際協力活動において大切だということを改めて思ったわけです。プロだけがNGO・国際協力活動ができるというわけじゃない。ただし、そこにはある種の「責任」(例えば何もしなくても外国人が1人いるということだけで社会は変わるものです)を常に意識している必要はあるわけで、これがあるのが「プロ」といわれれば、そうなんでしょうが。

もちろん、中途半端に投げ出して逃げろというわけじゃないですよ。ただ「逃げる」ということもしっかりと選択肢に入れるべきで、どっかのブログに核武装とか書いてあったけれど、常に前を向くこと…というよりも上を向くことだな…だけがすべてじゃないなと思うわけです。

で、鶴見俊輔はなんていってたかというと、「誰となら一緒に行動していいか。それをよく見るべきだ」といっている。

そして『20世紀少年』。上のカンナの言葉に仲間たちがなんと反応したか?「はい、カンナさん」。

国際協力・NGO活動で関わる現地の人々、また仲間たちとの信頼関係。結局はこれがあれば、「逃げる」という選択肢もまた「次」に繋がるステップになるんだと思います。