難民キャンプ・ルポと「無視しないこと」

先月半ばぐらいから、日本のメディア関係者も現地入りしているスーダンダルフール地方と、隣接するチャド東部。毎日新聞に記者のルポタージュが掲載されています。

ルポによると、8月下旬くらいからずっと報道されてきたスーダン国内外での難民へのアラブ系民兵の襲撃が未だに続いていることがわかります。キャンプであっても国内キャンプの場合はその現状がかわらず、また国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)など国際機関が運営するキャンプに入らない限り、国外に出たとしてもその危険性は変わらないということでした。

また同じく毎日新聞では「記者の目」という記事で別の記者によってダルフールの紛争が触れられています。

国際NGO国境なき医師団」がスーダン政府を形容した「冷酷無慈悲」という言葉から始めるその内容は、ダルフールで行われている問題を1人の市民としての怒りを持って、けれど冷静に紹介しています。そして、それは私たち=世界市民/国際社会にできることを2つ紹介しています。

国際社会は、国家/政府による外交を通じて「危機の解決こそがスーダンの利益になる」ということを分からせること。世界市民は「世界はスーダンを常に見ている」という静かな圧力をかけ続けること。

「無視」は、消極的な協力に繋がります。アフガニスタンイラクを例に挙げるまでもなく、また、それは僕たちの身近な社会においても同じことが言えるでしょう。

こうしたブログによる情報提供、そしてそれをご覧になっている皆さんが友だちにそれを「伝える」ということもまたとても重要な平和への道なのです。