アフリカの選択

世界保健機関(WHO)は、ダルフール紛争スーダンの避難民の死者数が累計7万人に達することを発表しました。とりわけ5歳以下の子どもが多く、この数字に戦闘や襲撃による死者数5万人を合わせると、12万人の死者が出たということになります。

避難民への対応が暖簾に腕押し的な状況に陥っているなか、アフリカ連合(AU)は、いよいよAU主導による事態解決にむけて行動を取ることを、コナレAU委員長(前マリ大統領)が発言したといいます。「対応を誤れば国境を越えて泥沼化する」と。

また現在のAUダルフールへの駐留軍を5000人に派遣すること、国連がスーダンで行われていることを「ジェノサイド」だと判断したとき、それなりの措置を講じることを明らかにしたといいます。AUの大規模な派遣は初めてで、スーダン政府も受け入れに合意したということです。

地域レベルでの解決が最善だとは必ずしも思わないですが、現在の国際社会が相互連関しているということを考えれば、その後押しを国際社会は続けていかなければならないし、NGO市民社会レベルで、そのアフリカの選択を応援、また監視し続ける必要があるのでしょう。