平和への第一歩となるか?…スーダン・ダルフール問題

仕事先でネットを見ていると、ダルフール紛争に関して行われている和平交渉で合意が見られる部分があったという記事を発見した。「おっ!」と少し声を上げてしまった。これで少しは和平に向けて進みはじめるのだろうと思うと、この問題を少しだけだけれど追ってきた人間としては嬉しい。もちろん、ここで紹介する以上のことはほとんどできていないけれど…。

さて、和平交渉において合意が見られたのは、人道的な側面と治安に関するもの。アフリカ連合(AU)が仲介役をして行われている交渉の中で、治安に関することとして、政府側が妥協して、ダルフール地方上空での軍事目的の飛行禁止の協定に調印がされたということです。また人道的な側面としては、国際NGOなど人道援助団体がスーダン国内避難民キャンプで避難民に自由に接触できるよう保障することにも合意されました。

日経新聞の記事にありますが、ダルフール地方上空での飛行禁止は2週間以上、スーダン政府側は受け入れずに交渉が行われていました。しかし、国際世論の高まりを受けて、これが受け入れられるようになったというのは、声を上げることの重要性を感じます。もちろん、政治的な側面もあるのですが。例えば、国連安保理で取られたスーダンへの決議は、スーダンの「国益」ともいえる石油を巡る制裁措置に繋がるものでした。しかし、市民…のみならず、国際機関や国家も交えてのスーダンへの絶え間ない視線がこうしたスーダン政府の判断を生み出したこともまた大切な事実として押さえておきたいですね。