NGOと企業が連携してアマゾンを守る

大手穀物商社やファーストフード店がアマゾンの森林破壊にストップをかけるために行動に出た。その働きかけを行ったのが、国際環境NGOであるグリンピースだ。

■Greenpeace Japanプレスリリース
 「ついに アマゾンの森林破壊が2年間停止に!-グリーンピースとマクドナルドがカーギル社など大豆取引業者を説得
 米国穀物商社大手カーギル社をはじめとするブラジル産大豆の取引業者は、24日、声明を発表し、アマゾンで新規に森林転換して生産される大豆の購入の2年間停止(モラトリアム)に合意した。

問題の背景をグリーンピースは次のように説明する。

大豆はブラジルで重要な換金作物。大豆栽培はその多くが違法に行われ、違法伐採や牧草地転換と同様に、アマゾン熱帯雨林破壊の主要因のひとつである。現地では違法な森林の皆伐をめぐり暴力をともなう衝突が絶えない。生産される大豆の多くは、食用の鶏、豚、牛などの飼育用飼料としてヨーロッパの市場を中心に輸出されている。

「10年間で毎分サッカー場5つ分の面積の森林が破壊されている」アマゾンを守るために、NGOの強い働きかけて企業が動いた。D.ヘネキン欧州マクドナルド社長は「わたしたちはアマゾンの森林破壊地域で生産された牛肉を調達しない方針を堅持している。この方針にしたがい、今回の大豆生産に関わる問題も同様に対処した。アマゾンの森林をさらなる破壊から守るために、大豆供給者とブラジル政府と共に正しい行動をとる決意である」と語っている。

食品小売業者から大豆取引業者との話し合いに移り、これからさらに具体的な活動へと形作られる。サンパウロ新聞では「乱伐食い止めを目的に新たなジャングル乱伐地に蒔き付けた大豆をボイコットする不買運動が欧州で始まろうとしている」と報道しているが、もっと前向きに書いてもいいんじゃないかと思うんですが。

以下、関連記事(英語)。
■ガーディアン(英紙)より
「ファーストフードとアマゾン崩壊を繋げる7000kmの旅(The 7,000km journey that links Amazon destruction to fast food)」
「アマゾンからチキン・ナゲットへ(From the Amazon to chicken nuggets)」
「違法なアマゾン大豆をボイコットする大手食品会社(Food giants to boycott illegal Amazon soya)」