バングラデシュ支援FTショップとネットワーク


 先日、広島に遊びに行ったのですが、街をブラブラしながらもなぜか目につくのはNGO(笑)。もはや職業病のようなものです(…どこからか「NGOマニアだから」なんて声が聞こえてくる気がする…)。このお店は平和公園の方から本通りに入るところにあるバングラデシュ支援ショップ「HOPE」バングラデシュの人々の手作りの手工芸品を販売するフェアトレードのお店です。販売による利益で手工芸品を作った人たちの村に学校を設立しているとのこと。アイルランド人の呼びかけに集まった募金を元に買い入れを行い、バザーでスタート。1年後にショップを設立し、その1年後には1000万円の売り上げと100万円の利益を得たというなかなかの成果を生みだしたようです。実際、お店の中に入ってみると所狭しとバングラデシュの手工芸品がならび、店番は皆ボランティアで、品物の出来も品揃えもなかなかのもので、お客さんも普通のお店並みにやってきており、外から見る以上の凄さに唸ってしまいました。

 NGO団体のHOPEとしてもスタツアや講演会などを行い啓発活動に務め、またお店の売り上げによる6校に加え、市民からの寄付によって7校の学校を設立しているとのこと。もちろん、設立する以上に、その運営が大変なのは間違いないですし、大事なことですが、しっかりと広島という場所で成果を出しているところは感心します。残念ながら、お店は、売り上げ低迷によって今月末で店じまいをするとのことですが、広島での国際協力活動、そしてフェアトレードの普及に大いに影響を与えたのだろうと思います。(10月以降は10日にオープンする香川に本拠地を置くNGOセカンドハンド」の広島店に幾らかは品物が受け継がれるようです。)福岡にもバングラデシュフェアトレードを扱うお店がありますが、こちらの方が現場との距離の近さを感じます。活動とフェアトレードの連関性がよく見えるところからでしょうか。

 ところで写真上部に「ひろしまNGOネットワーク」という標示がありました。実は個人的にはこちらにひっかかっていたんです。国際協力NGOのネットワークとしては「平和貢献NGOsひろしま」という団体があることは聞いていました。ただどちらかといえば行政主導の空気が強いなぁ(ジャパンプラットフォームなどがその例)と思っていたところで他にないのかなぁと思っていたところにこの名前。お店に入って聞いてみましたが、どうもボランティアの女性の方はそんな団体のことすら知らない様子。帰って調べてみましたが、どうももうなくなってしまったようです。元代表だろうと思われる方の名前を発見して、続いていないことが残念だなあと強く思いましたが、逆に行政の力の強いものでないとこの街では難しかったのかもしれません。前のエントリーに続きますが、ネットワークNGOはここ最近、行政色の強いものが地方でいくつか生まれています。市民主体のネットワークの難しさを改めて感じました。