ネットワークNGOの存在意義


昨日、21日は大阪に出張しました。あまりイベントごとで出張することもなく、今回もがっつり5時間に及ぶ会議が目的です。基本的に会議とか嫌いじゃないんですが、普段と違う早起きにただただ辛いだけで。お昼前に大阪のネットワークNGO事務所に到着し、お昼を食べながら別件の話し合いを少しだけして、午後からが会議。

内容は、僕も働いているネットワークNGO。さまざまな国・地域で、さまざまな分野の活動をする個別のNGOと違って、いわゆるネットワークNGOというのはそうした個別のNGOのネットワーク団体であり、具体的な南の支援活動をすることはありません。がゆえに、なかなかその存在意義を理解してもらうことが難しく、またネットワークNGOと加盟してくださっている個別のNGOとの関わりをどのように構築していくか?ということもまた難しい問題です。個人的には、個別のNGOができない、広い市民社会における国際協力活動やNGOに関する理解促進のための活動と、加盟団体を中心としたNGO活動の広報がその目的だと考えていますが、ホワイトバンドの時も問題となったように、なかなかいわゆる「貧しい人」に直接相対しない活動を理解してもらうことは難しいのも事実です。(ネットワークNGOについては下記の書籍『連続講義 国際協力NGO―市民社会に支えられるNGOへの構想』の第2章などを参照してください。)

連続講義 国際協力NGO―市民社会に支えられるNGOへの構想

連続講義 国際協力NGO―市民社会に支えられるNGOへの構想

だからといって、その活動意義がないというわけではないのは、ネットワークNGOの存在がまさにそれを主張しているわけですが、ただでさえ個別のNGOのメンバーの方々の活動に加えて、ネットワークNGOに関わるというのはそう簡単ではありません。もちろん、市民社会における国際協力やNGOに関する理解の広がりが自らの団体の活動基盤のひとつとなることは間違いないということは、個人的にネットワークNGOに所属する団体で活動していることからよく分かるのですが、それでもなかなか難しいのです。

先々月に東京、そして今回大阪で行われた会議は、今後年度末まで数回続きますが、そうした加盟する個別のNGOとネットワークNGOがどのように繋がり、また関係性を作り、より良い活動を行っていくか?ということを、改めて詳細に調べ、実戦に向けて繋げていくという重要な作業となります。今回の会議では、ネットワークNGOが抱える問題点について、複数のネットワークNGO同士で共有し、またネットワークNGOの可能性について話し合う基盤作りを明確にしつつあります。年度末に改めて報告書が作成、提出されることになりますが、また随時このブログでもその辺りについて触れたいと思います。

ちなみに一番上の写真は、大阪のネットワークNGOのはいる建物のベランダから見えた大好きなLOFTの看板(笑)。もちろん言うまでもなく、ここに足を運ぶ時間もなくとんぼ返りで福岡に帰りました。あ〜、もう少し時間とお金があればなぁ。