農林業体験と国際協力〜N研2日目


前日に続いての研修2日目は朝6時に四季菜館入口付近に集合。みんな5時半頃からゴソゴソと起き出して準備を整えました。朝の散歩(実際は車移動でしたが)で黒木町の山の中を見て回りました。軽トラに乗りあって最初に出迎えてくれたのがたくさんの合鴨の鳴き声。山村塾の椿原さんのところでは合鴨水稲同時作を行っています。水田で害虫を食べてくれる無農薬有機稲作で米を作り、なおかつ同時に合鴨も同僚として、そして最終的には大切な食糧として育てられます。前日の夕食にも合鴨はご馳走になっていましたが、山村塾では10月下旬の稲の刈り入れが終わった辺りから鴨捌きも行って命の大切さと有り難さを感じながら肉を頂く行事も行っています。

その後、少し降り出した雨に合羽を羽織り、栗拾いへ。台風でかなりが落ちてしまった後とはいえ、半分以上が初めてだという栗拾いに受講生の皆さんは楽しんでいるよう。バケツ半分ほどの栗を広い(H副代表だけは籠いっぱいの栗のイガを集め)ました。その後、椿原さんが管理する棚田見学へ。


棚田の脇には彼岸花が咲いていました。ちょうど1週間ほど前が一番の見頃だったらしいのですが、それでもいくつかは綺麗な花を咲かせていました。棚田を作る石垣の修復の話や狭い棚田で稲作の話などを聴き、その後すぐ脇でまたしても栗拾い。今度は少し少な目だったようですが。

朝食を頂いて、午前中はいよいよ合宿メイン(?)の林業体験。残念ながら、僕自身は午後の準備のために居残り組みとなり、体験できませんでしたが、終わった後に受講生の皆さんの感想を聞いてみると、初めての枝打ちに間伐を難しいながら楽しんできたよう。同時に、80%が人工林だという黒木町の山の木をどのように植林した後管理していくのか?ということの一端を見てきたことで、「環境保全」のあり方についてもいろいろと考えられたようです。

昼食後は、最後の振り返りワーク。昨日から今日にかけて山村塾、そして四季菜館で見聞きし、また体験した農村環境保全活動について全員で振り返りを行いました。まだまだ皆さんワークに慣れていない様子も見えながらも、前日よりはさらにグループ間での話し合いがスムーズに行えていたように思います。グループごとの発表を聞きながら、この2日間の研修、とりわけ四季菜館での環境に配慮した生活と林業体験を通してこれまでにはない新しい感覚を得た様子を感じます。一方で、ワークの中ではまだまだ「批判的」に物事を見ることが十分ではないような印象も受けました(「否定的」ではなく、あくまで「批判的」です)。体験したことを素直に自らの感動に変えていくとともに、「どうだろうか?」という批判的な見方が加われば、より経験や体験が血肉となるような気もします。

とはいえ、2日間、最初は見ず知らずだった受講生同士が徐々にうち解け、また笑顔で会話し、自らの国際協力に対する考え方や思いを少しずつ深めているような気がします。まだ研修は始まったばかりですが、僕たちもともにいろいろと考え、悩み、そして具体的な動きに繋がっていけばいいなと思います。

最後になりましたが、山村塾の椿原寿之さん、宮園さん、小森さん、四季菜館の椿原まり子さんはじめ皆さま、素敵な時間と場所を提供して頂き、ありがとうございました。また是非伺いたいです!