NGO職員、イラクで誘拐される

4月に邦人拘束事件で揺れたこの国もいつの間にかそのことは忘れ去られようとしているように思います。しかし、言うまでもなくイラクでの混乱は続き、今度は人道援助活動をしている国際NGO「ケア・インターナショナル」の女性職員が誘拐されたという情報があります。報道により多少の違いがありますが、誘拐された女性はケアがイラクで活動を始めた1991年より前から30 年近く、人道支援活動にイラクで関わっているそうで、イラク人と結婚し今では帰化をしてイラク国籍をもっているそうです。

米英郡を中心とするイラク占領軍への影響、またアメリカ大統領選挙も交えた思惑が絡んでいるのだろうと思いますが、30年以上にも渡って(現地の人と結婚をするまでも)活動を続けてきた女性が誘拐されてしまうという状況は、イラクがどれだけ混乱しているか?ということを表しています。一刻も早く、誘拐された女性が無事に解放されることを祈るばかりです。

そんなイラクへ米企業を中心としてハイエナのように多国籍企業が入っています。国際通貨基金(IMF)は今年の実質GDPを52%の成長と見込んでいます。その一方で、治安回復の遅れのためにIMFの融資再開(約4億3600万ドル)はリスクが高いことも会わせて報告されています。

米英で相次いで戦争の大義への不信が高まるなかで、この国の総理大臣は自らの疑惑に対して「議員それぞれ」なんて相変わらずの戯言。まったく困った状態です。本当に。