2005-01-01から1年間の記事一覧

暴動と和平、クーデターに飢餓〜アフリカとどう付き合うか?

今年のG8サミットではアフリカ支援が大きく取り上げられ、また今後多くの援助が向けられることが決まった。またNGOもホワイトバンドに代表される一大ムーヴメント(珍しくも日本でも!)によって徐々に目が向けられるようになってきている。また先日までNH…

「水」に思いを寄せる1週間に

すでに日にちが変わってしまったけれど、8月1日は「水の日」だ。水の貴重さや水資源開発の重要性への関心を高め、理解を深めるために制定された日で、7日までの1週間が「水の週間」となっている。この時期に制定されたのは「年間を通じて水の使用量が多…

レゲエと貧困

今年の下半期がスタートしてすでにひと月が経ってしまったけれど、この半年の僕のNGO的な対象はカンボジアとジャマイカ、そしてアフリカになりそう。カンボジアは昨年度末に引き続き、今年度もまた調査に行く予定にしているためで、こちらは純粋に「NGOに関…

心の病気が蔓延する世界

ラオスで25日(正式には26日)から行われていたASEAN(東南アジア諸国連合)定期外相会議は今日ASEAN地域フォーラムの閉幕により終了した。話題のひとつであったミャンマーの次年度のASEAN議長国就任は「民主化プロセスへの集中」を理由にした辞退により決着…

「グローバリゼーション」について知りたい人必携

アフリカ支援がいろいろと話題になる中で良くも悪くも相変わらず使われる言葉が「グローバリゼーション」だ。みんながこの言葉を使いながらも、その定義の仕方はさまざまで下手すると10人いると10人なりの「グローバリゼーション」の意味合いが存在するよう…

"MOTTAINAI"ブランド化の向こう側

サイトを見て回っていたら、こんな記事があった。「もったいない」ブランド 伊藤忠が環境保護で展開 合言葉は「もったいない」−。伊藤忠商事は26日、ノーベル平和賞受賞者でケニア副環境相、ワンガリ・マータイさんが提唱する「もったいない」をブランドに…

有名人を看板にする功罪

先日スタッフ募集を紹介した(特活)オックスファム・ジャパンのウェブサイトにこんな記事がありました。読者の方々へお知らせです。 現在発売中の音楽専門誌「INROCK」8月号ではCOLDPLAYのクリス・マーティンとOxfamの記事が掲載されています。この記事を読ん…

かつお節でワクワク夏休み

自分が食べているものがどこから来ているのか?ということを知りたいという人が少しずつ増えているのは、スーパーに立ち寄っても「○○さんの作った△△」のようなポップが立っていることからも分かる。目に見える生産者による安心感は、けれど家に帰ってその野…

福岡の地下鉄で手荷物検査が始まる前に。

21日に再びロンドンの4箇所で起こった爆発事件は、犯人と見られる男性の銃殺もあわせて、さらにきな臭い様相を呈してきた。これは世界へも徐々に伝播して行っているのも間違いない。例えばパキスタンのムシャラフ大統領はテレビ演説のなかで、7日のロンド…

戦争の気配を感じ取ってください。〜三崎亜記『となり町戦争』

昨年のとあるイベント集会でパネリストのひとりがこう尋ねた。「このなかで戦後生まれの方はどのくらいいますか?」と。この質問に会場内の多くの人が手を挙げた。そしてパネリストの方は手を下ろさせたあと、「あれ?今、日本は戦中じゃないんですかね」と…

佐賀市の水道事業民営化の情報求む

最近放映された番組のビデオを2本見た。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)スペシャルサポーターに昨年なった菊川怜のアフリカ難民キャンプ訪問特番(NTV『真相報道 バンキシャ!』特番)と、BSで放送された水道の民営化を巡るドキュメンタリー。また詳しくは…

パレスチナの難民と和平

最近、NGOの来年度の事業の関係から「難民」という言葉にすごく敏感な自分がいる。昨日…というより、今朝もずっとその事業の企画書+αをパソコンとにらめっこしながら作って、少し寝て起きて仕事に行ってまた今度はそれを「魅せる企画書」に変えるべく(笑)…

小手先ではなく…〜京都議定書発効を前に

今月16日に発効する「京都議定書」で、日本は08〜12年までの間に1990年レベルから6%を削減することを求められています。しかし一方で、これまで日本では排出量が増加しており(2003年度で8%の増加)、この国際公約の達成を果たすには非常に困難を伴うのが現…

教材を作ろう!

すでに1日以上経過していますが、この間の土曜日にNGO福岡ネットワーク(FUNN)で「開発教育ファシリテーター養成講座」の第3回目が行われました。今回の講座は全回参加が条件で選抜された皆さんですが、残念ながら一人の方が仕事の都合で欠席。まぁ、そうい…

「貿易ゲーム」と「トレーディングゲーム」〜公と官・民

「貿易ゲーム」とは、1982年にイギリスのNGO「クリスチャン・エイド」によって作られた開発教育の教材で、日本では1985年に神奈川県国際交流協会によって日本語版が作成され紹介されました(2002年に「新・貿易ゲーム」として神奈川県国際交流協会と(特活)開…

スマトラ島沖大地震・津波寄付額の比較に見る

昨年末に起こったスマトラ島沖大地震・津波については、このブログでもいろいろと紹介していますが、被災地に対する寄付について興味深いデータがあります(国際協力NGOセンター(JANIC)が集計したデータ)。それは、NGOの寄付を受ける額が、国際機関であるユ…

「忘却・無視された危機」〜アフリカと援助

まず最初に、先月31日のエントリーでお願いした要請書について。既に賛同をしてくださった方には提出団体の「債務と貧困を考えるジュビリー九州」よりお礼と報告が届いていると思いますが、わずか3日間で13団体、116名の方の賛同を頂きました。ありがとうご…

スーダンPKO/PKFによる自衛隊の派遣を巡って〜対話のできない国・日本

昨日のブログをアップしてすぐに、先ほど和平協定が結ばれたスーダン南部への展開が検討されている国連平和維持活動(PKO)への日本の自衛隊の派遣が報じられました(毎日新聞)。2001年12月に同年9月の米国同時多発テロを受けての国会において凍結が解除され…

「世界最大の人道危機」の解決にむけて

先週26日、スーダンのダルフール地方西部の町シャンギルトバヤでスーダン政府軍が空爆を行い、約100人が死亡、また翌27日には北部の北ダルフール州の州都エルファシェルでも空爆があり、100人近くが死傷し、数千人が避難したそうです。前の週にも別の場所で…

「スマトラ沖地震・津波被災国の債務帳消し/削減」を求める要請書

来月4日からG7ならびに中央銀行総裁会議が開催されますが、それに向けて下記のような要請文を、僕も所属している福岡の政策提言NGO「債務と貧困を考えるジュビリー九州」が提出を予定しています。これまでもこのブログで債務の問題について、とりわけスマト…

解決法とアクションを生み出す開発教育を求めて

今日29日から、NGO福岡ネットワーク(FUNN)の中心事業の一つである「開発教育ファシリテーター養成講座」が始まりました(共催:(財)福岡国際交流協会・福岡市、独立行政法人国際協力機構(JICA)九州国際センター)。今年で3年目で一区切りとなる今回の講座で…

NGOの姿勢−中立とは何か?:MSFに見る

貫戸朋子さんの『「国境なき医師団」が行く (That’s Japan)』(ウェイツ)。本棚から引き出してきて改めて読みました。前にパラパラとしか読んでいなくて改めてちゃんと読んでみると、すごく興味深い内容が書かれています。本書は国境なき医師団(MSF)・日本…

"理念"と"現実"の二項対立に終わらせないために

今年度も残り2か月余りとなりました。やはり年度で仕事をしている日本では、これからは今年度のまとめと来年度のスケジュールと口語ににらめっこをする時期になります。これに加えて、まだ残っている今年度の事業を勧めながら、通常の業務などが重なる時期…

十分な募金とは?〜スマトラ島沖大地震・津波を巡って

TBを張って頂いたblcさんのブログ「発見の日々」で紹介されていたのは国際赤十字社・赤新月社連盟が資金提供の呼びかけを縮小するという報道に関することでした。先ほどネットをいろいろと探してみると、ロイターが国際赤十字社・赤新月社連盟の発表を追っ…

アウシュビッツ解放60周年、人々の関心・無関心

24日、国連総会ナチス強制収容所解放60周年記念"特別会合が開催されました。ナチス・ドイツのアウシュビッツ強制収容所で起こった、600万人とも言われるユダヤ人大虐殺を巡って行われたもので、国連総会が開催したのは初めてとのこと(熊本日日新聞)。夜と…

新聞掲載とライブ

私事ですが(というか、このブログ全体がそうといえばそうですが−笑)、昨日24日の西日本新聞(アジア特集面)に、インタビュー(聞き取り)記事が掲載されましたので、以下にその全文をせっかくなので。ウェブにも掲載されていないのでこちらに。基本的には…

募金とイラクの自衛隊

相変わらず、イラクは戦争・紛争状態が続いています。今日の報道によれば、国連は30日に行われるイラク国民議会選挙への国際監視団は派遣されない見通しを明らかにしました(共同通信)。監視団の安全確保が困難でなおかつイラク人監視員もほとんどいない状…

日本の支援ODAは適切に使われているか?〜スマトラ島沖地震・津波支援

インド洋沿岸各国の被害に対しては、被災者の捜索や救援のため、医療や消防関係者、自衛隊などを国際緊急援助隊として派遣するとともに、当面、テント、食糧、医薬品などの援助物資や資金を5億ドル無償で供与します。各国の被害状況を確認しながら、アジア…

地域の国際協力NGOも続々〜スマトラ島沖地震・津波被災支援

僕が普段関わっている福岡の国際協力NGOによる地域型ネットワークNGOである、NGO福岡ネットワーク(FUNN)所属団体が、スマトラ島沖地震・津波被災に対する緊急支援として義援金の協力を求めていますので、地域からの発信ということでご紹介します。タイで学校…

"難民鎖国・日本"に住む皆さんへ〜クルド人強制送還

「国連改革の気運がこれほど盛り上がってきた時期はない、この機会を何とかとらえたい。どういう形かはっきりしないがひとつの大きなチャンスだ」日課のウェブサーフィンをしていると、読売新聞のウェブサイトで小泉首相の上の言葉と出会いました。もちろん…